ダイエット(減量)中の停滞期への対処方法
短期間でのダイエット(減量)を行っていると経験することがあるかもしれない停滞期。
停滞期についてどのように向き合えばいいのか、どう対処すればいいのかを私自身の経験から考察していきたいと思います。
これは葛西臨海公園の観覧車
・停滞期が起こる理由
生物には今置かれている環境に適応し維持するための機能、「ホメオスタシス(恒常性)機能」が備わっています。
そのため自律神経系によって暑いところでは汗をかき、寒いところでは体温を上げて体温を一定に保ったり、ストレスから遠ざかろうと動悸やめまいを起こし意識に危機感を与えたりして、心身共に安定した状態を保とうとします。
ダイエット(減量)をするぞ、と意識し食事制限を行ったとしても、自律神経はそれを環境の変化「食料が得にくい環境になってしまった。なんとかしなくては」ととらえ、身体機能の働きを抑制し、消費カロリーを抑えようという、いわゆる飢餓状態になります。
その結果、摂取カロリーと消費カロリーの差が縮まり思ったように体重が減らなくなってしまう。
これが停滞期と呼んでいるものの正体です。
体重がこれ以上減少することをおさえるために水分をため込むことで数値上ではわかりにくくなることが原因とされています。
なぜ、水分をため込むかというと脂肪や活動エネルギーとなるグリコーゲンは炭素・水素・酸素の化合物です。
カロリー制限を行うことは炭素を枯渇させることになるので、次に摂取した食事を効率よくエネルギー源に変えるために、水分(水素と酸素)は確保しておこうとしているのではないかと考えられます。
停滞期になる人、なりにくい人の差は今の生活環境やストレス感度、ダイエット(減量)を始める前とダイエット(減量)中との生活スタイルの違いなどで差異があると考えられます。
停滞期になってしまった場合、または停滞期になりにくいようにするためにはどう対処していけばいいかを考えていきます。
・ダイエット(減量)前に知っておきたいこと
①ダイエットは食生活、減量するには摂取カロリー<消費カロリー
ダイエットの意味は食習慣・食生活という意味を持ち、体重を減らすことではありません。
これは健康的な食生活を送ることがダイエットであり、無理な減量をすることではないということ。無理なダイエット(減量)方法をとらなくても、普段の食生活を見直すだけで体重が減少していくこともあります。
②タンパク質を多めにとるようにする
現代の食事は炭水化物の割合が多い傾向にあります。
1日のうちの1食をごはんやパンなど主食の代わりにタンパク質の多いおかずと置き換え、栄養バランスを整えるだけでもダイエットにつながります。
とくに夕方以降の食事を置き換えると効果が高いです。
③一生続けられる手段を選ぶ
普段の生活習慣と大きくかけ離れた手法は、習慣化が難しいです。
普段食べ過ぎている人の極端な食事制限、運動習慣のない人が運動習慣を取り入れるなどは、ストレスにつながり逆効果になることもあります。
もちろん、生活習慣をガラッと変えても耐えてみせるという強い意志があると良いですが…。
・停滞期への対応①メンタル面
①体は急に変化することを嫌うことを理解する。
急激な変化は負担が大きいものです。
1日何も食べないでいると次の日はその反動で食べ過ぎたりと、バランスを取ろうとしてきます。
また体重についても食事をする、水分補給をする、汗をかくなど1日で最大2kg程度の変動は当たり前に起きています。
1日1日の数値だけで一喜一憂するのはあまり意味がないととらえましょう。
正しく減量行為を行っていれば、1週間後2週間後には必ず結果に表れてきます。
体重計の数値だけでなく、鏡を見て身体的に変化が無いかを観察していくことも重要です。
②1週間・1か月単位で数値を見る。
以下の画像は、私の1日あたりの体重推移と1週間平均の体重推移になります。
<1日あたりの体重推移>
<1週間平均の体重推移>
7月19日から8月1日まで、1日あたりで見るとほぼ横ばいです。
私は起床直後に体重を測定していますが、前日に食べたものや水分補給の量で増えたり減ったりしています。
これが1週間平均でみるときちんと体重減少しています。
特に何か別なことをしたわけでもなく、淡々と摂取カロリー<消費カロリーを守っていただけです。
(逆に有酸素運動をすると体重がぶれぶれになりよくわからなくなります。)
1週間の平均で見ていくと今の減量方法が合っているのか、増えているようなら体重減少により基礎代謝が落ちていないか、栄養バランス、運動の回数は間違っていないかなど、何か対策をしないといけないのかが見えてきます。
③ダイエットは一生行うもの、長期目線で考える。
ダイエットは特定の期間だけ行えばいいというものではなありません。
目標体重に達したからといって、元の生活習慣に戻ってしまえば、数か月後にはまたダイエット(減量)をしなくてはいけない体になってしまうかもしれません。
日々の体重・食事内容を記録しながら、体重が増え始める摂取カロリー量・運動量、維持できる摂取カロリー量・運動量を見極めていくようにしていきましょう。
・停滞期への対応②食事面
①食べなさ過ぎではないかを確認する
一番はじめに食事面で疑ってほしいのは、減量を急ぐあまり摂取カロリーを減らしすぎていないかということです。
摂取カロリーを減らしすぎると、身体は消費カロリーを節約するモード(飢餓状態)に陥ります。そして足りない栄養はカロリーの消費のもとになっており、かつ、分解しやすい筋肉を分解して補い始めます。
筋肉量が減れば、ますます消費カロリーが減ってしまいます。無事に太りやすい体の完成です。
これでは本末転倒です。
摂取カロリーは1600kcal以上に設定しましょう。(女性の場合は1400kcal以上が目安)
②すぐに対策をしない
今やっている減量方法が正しいものであれば、経過を観察していきましょう。
停滞期のように見えて停滞期ではない場合(便秘など)であったり、体は1日2日でそう簡単に変化をしないからです。
少なくとも1週間様子を見て、体重が増えるようであれば体を動かして汗をかいてみたり、食事の内容を見直していきましょう。
③摂取カロリー量を減らすのは最後の手段
何を食べても太る体にしたいのであれば話は別ですが、摂取カロリーを減らすことは最後の手段です。
今までと変わらない摂取カロリーなのに、体重が減らなくなった原因として考えられるのは、食事のタイミング(寝る前に食べていないか)か基礎代謝そのもの(消費カロリー)が落ちているということが考えられます。
食事のタイミングが悪い場合は、寝る前に食べないようにするしかありません。
基礎代謝そのものが落ちている場合には筋トレなど体を動かして筋肉を作っていくほかありません。
摂取カロリーを減らすことは①の悪循環を生み出す可能性があります。
・停滞期への対応③運動面
①運動による消費カロリーはそんなに多くない。
ジョギングの消費カロリーは30分で320kcal程度、およそ白米1杯分です。
(参考:ロードバイクでダイエット(減量)はできるのか? - ぴろすけの雑記帳)
ごはん一杯分を我慢するだけでつらいジョギングを回避することができるので、まずは食生活を見直して上で運動をするのかを決めた方が良いです。
ただ、運動は筋肉をつけることができるので運動習慣は作った方がいいでしょう。
①筋トレは一時的に体重が増えるかもしれない
筋トレを行うと、筋肉の修復により一時的に水がたまります。
そのため、一時的に体重が増える可能性があります。
筋肉量が増えることは一日の消費カロリーが増えることになりますので、その後すっと体重が減っていくことがあります。
運動をしたからと言って、食べる量を増やしていいわけではないので摂取カロリーには気をつけましょう。(運動の消費カロリーは少ないです。)
③運動することで老廃物の排泄を促す
便秘などにより、腸内に排泄物がたまって体重が落ちないということも考えらえます。(微々たるものではありますが)
運動をすると、腸内も刺激され排泄が活発になります。
また、全身に血液が巡りやすくなり、老廃物の運搬も促されます。
摂取カロリーが少なくなるということは、食べ物の量も人によって減ることになるので消化器官の活動が鈍る可能性があります。便秘にもつながりますので適度な運動習慣は重要だといえます。
停滞期なのかもしれないと思っても、すぐに今までの行動を変えずしばらく様子を見ておくことが大事になります。
とくに、体重が落ちないからといって摂取カロリーを減らすことの無いようにしましょう。体重が減らないまでも維持できていれば、必ず変化がやってきます。