脂肪は全て悪役?脂肪燃焼を促す体脂肪がある、それが褐色脂肪細胞
・冬のダイエット(減量)のコツを知りたい人
・効率的に体脂肪を燃焼させたい人
・脂肪について知識を深めたい人
そんな方に向けて、30歳を超えてから3か月で20kg以上の減量に成功し、現在は筋肉量を増やすための食事と運動を実践しているぴろすけが、「褐色脂肪細胞」について解説をします。
参考になれば幸いです。
・体脂肪には大きく2種類の脂肪細胞があること
・褐色脂肪細胞は脂肪分を燃焼し熱を生み出す細胞であること
・脂肪燃焼を促す行動、おすすめの食材
※はじめに※
脂肪と一言にいっても、そのなかには、
・身体に蓄積されている脂肪細胞(体脂肪・皮下脂肪・内臓脂肪)
・食事から摂取する脂肪(脂質・脂肪酸)
・血中に存在する脂肪分(遊離脂肪酸や厳密には違うがコレステロール)
があります。これらすべてをひっくるめて「脂肪」と呼ぶと、混乱を招きます。
よく混同されがちなのでどの「脂肪」について述べているものかわかるように注意が必要です。
この記事では、体脂肪そのもののことを「脂肪細胞」、食事から摂取する脂肪分のことを「脂質」、血中にある脂肪分のことを「遊離脂肪酸・コレステロール」と表記します。
また、この記事は冬のダイエットシリーズの続きです。
以下の記事もどうぞ。
寒いから運動したくない。でも、寒い方が効率的に脂肪燃焼ができるって知ってた? - ぴろすけの健康日記
下半身を温めて寒さを防ぐ、頭寒足熱。ダイエットにも効果あり。 - ぴろすけの健康日記
脂肪細胞には大きく2種類の脂肪があること
体脂肪(脂肪細胞)には、大きく「白色脂肪細胞」「褐色脂肪細胞」の2種類があります。
それぞれ、働きが異なります。
また、白色脂肪細胞のなかに熱産生をもった「ベージュ脂肪細胞」がありますが、こちらの詳しいことは割愛します。
蓄積の「白色脂肪細胞」
みなさんがイメージする体脂肪(脂肪細胞)というとこちらになるでしょうか。
食べ物の栄養のうち、使われなかったぶんを蓄えておく細胞になります。
脂肪細胞の数は、思春期に決まるといわれていましたが、大人になってからでも脂肪の数は増えるということがわかっています。
逆に、脂肪細胞は減ることがないとも言われています。
ただ私自身は減量してぺちゃんこになり続けた脂肪細胞に存在意義はあるのか?とも思います。
よってターンオーバー(体組織の生まれかわり)によってまったく使われなくなった脂肪細胞は無くなるのではないか考えます。
熱産生の「褐色脂肪細胞」
今回の目玉となる、脂肪細胞です。
褐色脂肪細胞はミトコンドリアが多く存在し、その見た目の色から褐色と名付けられています。また、熱産生とは、熱を生み出す能力という意味になります。
このミトコンドリアは血中の脂肪酸や脂肪細胞内の脂肪分を分解しエネルギーに変換する役割を持ちます。
褐色脂肪細胞では、細胞内の脂肪分を分解し熱エネルギーへと変換していきます。
褐色脂肪細胞は脂肪分を燃焼し熱を生み出す細胞
褐色細胞は熱を生み出す細胞ということが分かっています。冬の気温状態では体温を筋肉から作られる熱だけでは平熱を保つことができません。
そのため、貯蔵された体脂肪から熱を効率的に生み出す方法として褐色脂肪細胞があると言われています。
なぜ褐色脂肪細胞は熱を生み出すのか
褐色脂肪細胞は、赤ちゃんから幼少期にもっとも多く体内に存在し、加齢とともに減少していきます。
これは、身体が小さいと表面積が大きくなり、熱を多く発散してしまうためです。
筋肉も大人より発達が未熟なので、体温を保つためには褐色脂肪細胞が多く存在する必要があります。
成長期の身体の大きさに対して必要なエネルギー(カロリー)が多いのも体温を保つためと考えられます。
筋肉が発達してきて、身体が大きくなると褐色脂肪細胞は役目を終えて、だんだんと数が減っていきますが、肩甲骨や背骨・腎臓付近など血流が多く集まる場所には残っています。
褐色脂肪細胞は増やせるのか
褐色脂肪細胞は現在のところ、増やすことはできないとされています。
その代わりに、白色脂肪細胞が熱産生を持つ、ベージュ脂肪細胞に変化することが分かっています。
他のサイトでは、このベージュ脂肪細胞が増えることを褐色脂肪細胞が増えるとして紹介しているところもありますが、褐色脂肪細胞そのものが増えているという研究結果は無いようです。
褐色脂肪細胞を増やすことはできないようですが、白色脂肪細胞がベージュ脂肪細胞に変化し褐色脂肪細胞のように働いたり、褐色脂肪細胞の活性を高めて代謝アップにつなげる方法があります。
脂肪燃焼を促す行動、おすすめの食材
褐色脂肪細胞を活性化し、代謝アップ・脂肪燃焼効果を期待できる運動や行動、食材にはどのようなものがあるでしょうか?
褐色脂肪細胞は肩甲骨や上半身に集中しているため、その部分をストレッチしたり、冷やすことで活性が促されます。
また、食材は唐辛子・ニンニク・しょうが・お茶の中に活性化される成分が含まれています。
褐色脂肪細胞を活性化する行動
①頭寒足熱
手足や下半身などの末端はしっかりと防寒対策を行い、上半身はやや涼しめの恰好をすることで、褐色脂肪細胞が集まっている部位に刺激を与えることができます。
寒いと感じた体は、筋肉や褐色脂肪細胞に熱を生み出すように働きかけます。
②肩甲骨・腰回りのストレッチ
肩甲骨はがしといったストレッチ、上半身のストレッチを行うことで褐色脂肪細胞が集まっている部位に刺激を与えることができます。
また、血流が滞っていると熱を生み出しても運ぶことができないので、日ごろからストレッチをすることは冷えへの対策にもつながります。
褐色脂肪細胞を活性化する食材
とうがらしに含まれる「カプサイシン」、ニンニクに含まれる「アリシン」、しょうがに含まれる「パラドール」、ワサビに含まれる「アリルイソチオシネート」といった辛み成分に、褐色脂肪細胞を活性化させる成分が含まれています。
お茶に含まれる、茶カテキンにも脂肪燃焼の効果が認められるようです。
キムチやキムチ鍋、ショウガ湯、といった身体を温める食事と一緒に成分を摂取できるとより良いですね。
あれ?ニンニク・とうがらしが使われているペペロンチーノって意外とヘルシーレシピなのではないでしょうか?
まとめ
褐色脂肪細胞は脂肪を分解し熱を生み出す。
褐色脂肪細胞は増やすことはできないが、食品により活性化する。
代謝を上げて、脂肪燃焼効果を最大限に高めていくことでダイエット(減量)を効率的に進められる。
ダイエット(減量)の基本については、こちらをご覧ください。
ただ米を減らせばいいわけじゃない。糖質制限ダイエットの誤解と正しい考え方 - ぴろすけの健康日記
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参考:
褐色脂肪組織でのエネルギー消費と食品成分による活性化
https://www.jstage.jst.go.jp/article/kagakutoseibutsu/50/1/50_23/_pdf
褐色脂肪細胞の燃焼を促す新たなメカニズムを解明
(2020年5月発行)褐色脂肪組織機能と食品成分による機能制御
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